司法試験受験日誌

司法試験合格過程

言い訳についての考察

言い訳とは、「①物事の筋道を説明すること。②転じて、過ちを謝するため、事情・理由を説明すること。申し訳。弁解。③言葉の使い分け。」(広辞苑第五版)

 

「言い訳をするな」ということはどういうことか。過ちをあやまるなということか。事情・理由の説明をするなということか。

 

あやまるとは、「①過失や罪を認めて許しを求める。わびる。謝罪する。」ということである。謝るなということは、過失や罪を認めて許しを求めてはいけないということ。

 

過失とは、「あやまち。しくじり。法律では、注意を欠いて結果の発生を予見しないこと。」

 

あやまちとは、「失敗。しくじり。過失。」

 

なにがいけないのか。許しを求めることが悪いのか。そうだとしたら、許しを求めていない。つまり、言い訳をしていない。許される必要がない。

 

ゆるすとは、「⑥罪・咎を免じる。赦免する。」

 

罪・咎がなければ、罪・咎を免ずることができない。罪・咎がなければ許されようがない。罪・咎がなければ言い訳のしようがない。

 

咎とは、「①とがめなければならない行為。あやまち。」

 

失敗の許しを求めなければ、いいわけではない。失敗について許しを求めないのであれば、いいわけではない。

 

許しを求めないのであれば、謝ることはできない。許しは求めていない。失敗の免除を求めていない。従って、あやまることができない。言い訳をすることができない。

 

失敗があったことは認める。又、失敗について許しを求めていない。失敗の免除を求めていない。従って謝ることができない。言い訳をすることができない。許しを求めていないのだから、発言について言い訳であると考えることが誤解である。